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2009年8月17日月曜日

藁人形


glitter-graphics.com
 
 数年前から、チェンラーイのナイトバザールで見かけるようになった「ブードゥー(Voodoo)人形」。つい、露店の前で足を止めて、毛糸をぐるぐる巻いた可愛らしい人形に見入ってしまう。
 タイ東北部のイーサーン地方に古くから伝わる「願掛け」、あるいは「厄除け」の藁人形が元になっているようだが、「ブードゥー教」が呪いの儀式に使う藁人形に似ているということから、その名で広まったらしい。


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 ブードゥー教は、アフリカの民間信仰が植民地時代の奴隷貿易によってカリブ海地域に伝わり、キリスト教(カトリック)と習合して成立した。ブードゥー教には「呪い」の儀式があり、黒魔術(ペドロ)と呼ばれるブードゥー魔術は、人間に呪いをかけることができると言われている。
 日本にも「丑の刻参り」というのがある。丑の刻(午前1時から午前3時頃)に神社の御神木に、呪いたい相手に見立てた藁人形を毎夜五寸釘で打ち込むという、日本に古来から伝わる呪術の一種である。


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 タイのブードゥー人形は、もちろん「呪い」のための人形ではない。現在では、ポクポン(POK-PONG)という商標登録名で売られている。ポクポン( ปกป้อง )とはタイ語で、「保護する」という意味だ。タイ語では「人形」を意味するトゥッカター( ตุ๊กตา )と言う語を付けて、トゥッカター・ポクポン ( ตุ๊กตาปกป้อง ) と呼ぶことが多い。

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