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2009年8月18日火曜日

おくりびと


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 タイでは、基本的には火葬パオ・ソッ(プ)( เผาศพ )と土葬ファン・ソッ(プ)( ฝังศพ )の二種類から埋葬方法を選べるそうだ。病気、老衰など天寿を全うした自然死の場合は、火葬する。異常死や突然死の場合、死者は悪霊化し、近親に厄をもたらすと考えられており、葬送儀礼をせずに速やかに土葬される。 
 カレン族の一部では、年寄りは火葬されるが若者は土葬されるというように、年齢的に葬法が異なる場合もある。また、ヤオ族の葬儀には土葬と火葬があるが、火葬後に遺骨のみを埋葬してお墓を作るケースが一般的だ。
 「タイ人と中国人の区別は死ぬと分かる」と言われる。タイ人はお墓スサーン( สุสาน )、ルム・ファン・ソッ(プ)( หลุมฝังศพ )を持たず、中国人はお墓を持つことから明確に区別できるのだ。 タイ人が仏陀の教えに従って(釈迦が火葬されたからだと伝えられる。)遺体を火葬するのに対し、道教、儒教の影響を色濃く受けている華人は遺体を土葬する。
 タイ人の場合、遺骨は火葬後、寺にある共同の納骨塔に安置したり、占い師に決めてもらった日に海や山河に散骨したりする。一般的な仏教徒の場合、墓はない。テーラワーダ仏教(上座部仏教)の教えでは、死んだ瞬間に次の生に結生(生まれる)するので、遺骨に執着することはないのだ。

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