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2010年9月10日金曜日

厄介な ร (船の r )



 タイ文字を読む上で厄介なのが ร[r] だ例えば、「積む」のบรรทุก の綴りには ร[r] が二つも入っているが、発音はバントゥックなのだ。

第2子音字の ร

※ 綴り字は二重子音のようだが、二重子音でも疑似二重子音でもない別ものとして憶えるしかない。

① ท[th]+ร[r]=ทร-[s-]

 【例】 ทราย サーイ 「砂」 
     ทราบ サープ 「存じている」

  (声調は頭子音ทの種類=低子音の音節に準ずる。)

② ศ[s]+ร[r]=ศร-[s-] / ส[s]+ร[r]=สร-[s-] / ฃ[s]+ร[r]=ฃร-[s-]

 【例】 เศร้า サオ 「悲しい」
     สร้าง サーング 「建てる」
     ไฃร้ サイ 「実に(強調)」

 (声調符号を伴う時は ร の上に書く。)
 (母音符号 เ-, แ-, โ-, ไ-, ใ- 等は頭子音字の前に書かれる。)
 (声調は ศ, ส の種類=高子音の音節に準ずる。)

③ จ[c]+ร[r]=จร-[c-]

 【例】 จริง チング 「本当の」

 (語例はこの一語のみ。声調は平声。)

その他の ร の発音

① -ร- の発音

 จ[c], บ[b], ม[m], ท[th], ธ[th] の後に ร[r] が来ると[-ɔɔr(a)-]となる。(会話では[ɔr(a)-]となる場合もある。)

 【例】 จระเข้ チョーラケー 「ワニ」
     
บริษัท ボーリサット 「会社」
     มรสุม モーラスム 「モンスーン」
     ทรมาน トーラマーン 「虐待,苦しめる」

② -ร の発音
 
 -ร(末子音の発音は[n]) で終わる語の中には、発音が[-ɔɔn]となるものがある。

 【例】 ละค ラコーン 「劇」
     อวยพ ウアイポーン 「祝福する」

③ -รร または -รร- の発音

 音節の最後に来る -รร は[-an]になる。

 【例】 กรรไกร カンクライ 「ハサミ」
     ภรรยา パンラヤー 「妻」 (二字目の ร が一字再読されて[-anra-]になるケース。)

 頭子音と末子音に挟まれた -รร- は[-a-]になる。

 【例】 กรรม カム 「カルマ,業」
     ธรรมดา タマダー 「普通,普通の」


参考文献:「やさしいタイ語―文字の読み書き」 (宇戸清治 著)

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