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2009年2月11日水曜日

เสียดาย 「もったいない」を連発したくなる?

 ニュージーランド南島の北部に位置するネルソンという町で、ボーダー(boarder 食事付きの下宿人)として生活していたことがある。日本で手続きをしておいたホーム・ステイ先を一箇月足らずで追い出され、大学の掲示板で「ボーダー受け入れ」の貼り紙を見つけたのだ。大学の裏にある急勾配の坂を上って訪ねてみると、メラニーという私より一歳年下の女性とジェシカという情緒不安定の女の子の母子家庭であった。大学に近いのと他に当てもないので、そこに寝泊まりすることに決めた。彼女たちと一緒に生活していて、私がしょっちゅう口にしていた言葉がある。 wasteful という言葉がそれだ。お金に余裕のなかった私は、メラニーが食べ残したものをいとも簡単にゴミ箱に捨てるのを見ては、「もったいない」と思っていた。



 タイに来るようになり、私の「もったいない感」はそれ以上に大きくなった。 スィア・ダーイ (เสียดาย もったいない)と思うことが実に多い。食べ残しの生ゴミの山を見ては、スィア・ダーイとつぶやいてしまう。
 チェンラーイのナイトバザールで女の子と食事をした時、その子がナム・トッ(ク)・ムウ(豚肉添えサラダ)を屋台で注文した。彼女は運ばれてきたナム・トッ(ク)・ムウを一口食べて、おいしくないと言い、それっきり箸を付けようとしなかった。そして立ち上がると、別の屋台にナム・トッ(ク)・ムウを注文しに行ったのだ!彼女はハイネケンビールのセールスガールのアルバイトをやっていたのだが、それほど給料がいいわけではない。私が スィア・ダーイと言うと、彼女にこう言われてしまった。
「マズイものをなんで我慢してまで食べなきゃならないのよ。」


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 もちろん、そういうタイ人ばかりではない。私が居候していた家の女性は、お百姓さんが作った米一粒だって残したらもったいないと言った。但し、その後にこう付け加えた。
「おかずは残してもマイ・ペン・ラーイ(気にしない,構わない)。」
 スィア・ダーイとプラヤッ(トゥ)(ประหยัด 節約する) というタイ語は、ひょっとしたら、日本人男性がタイ人女性と暮らす際に必要な言葉なのかもしれない。

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