覚えたての言葉を使う状況になった時の喜びというのは、ひとしおである。どうせなら、そういう状況になり易いものを覚えたほうが、学習者にとっては楽しい。私も「ターム・パイ、ターム・パイ」と、ディスコで知り合った女の子に、鼻の下を思いっきり伸ばして言ったことがある。
発音が似ていて紛らわしい言葉はタイ語には山ほどあるが、一例として、ヤー・ドムยาดม とヤー・ドーンยาดม を挙げてみる。ヤー・ドムのヤーは「薬」でドムは「嗅ぐ」という意味だが、一般的に下の写真の物を指す。英語表記は nasal inhaler となっている。「鼻の吸入器」とはちょっとオーバーで、例えばバンコックの通勤途中のOLが、交通渋滞に巻き込まれた混雑したバスの車内で、隣にいる脇がの男に耐えかねて使う。
ドーンは「漬ける」という意味だ。ヤー・ドーンは薬酒、強性酒のことである。ラオ・カーオเหล้าขาว (自家製の焼酎だが瓶で売っている)に薬剤や薬草や生薬を漬けて作るらしい。私も何度か試しに飲んでみたことがあるが、度数が強くて翌日頭がガンガンした。タイ人はバイクで通りがけに、屋台でこれを一杯ひっかけたりする。 「野菜」のパックผัก を付けてパック・ドーンと言うと、いわゆる「漬物」になる。野菜ではなくてパパイアやマンゴーなどの果物を酢漬けしたものが、透明の容器に入れられて雑貨屋などの店先に並んでいる。なぜか、この前タイ行った時には見かけなかった。時期があるのかもしれない。セブンイレブンでも何種類かパックされたのがあったので、酒のつまみに買って食べた。
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